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2021年 第6回諫早市議会定例会 総括説明(2021年9⽉3⽇)

以下は、2021年9月に行われた諫早市議会での、大久保の総括説明となります。テキスト化し掲載いたします。

皆さん、おはようございます。
本⽇ここに、令和3年第6回諫早市議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様には御健勝にて御出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
先⽉11 ⽇から19 ⽇にかけて、停滞する前線の影響により、1週間以上の⻑期間にわたり⼤気の状態が不安定となったことから、⻄⽇本から東⽇本の広い範囲で記録的な⼤⾬となり、県内でも雲仙市や⻄海市で貴い⼈命が失われるなど、各地で河川の氾濫や⼟砂災害などによる多くの被害が発⽣いたしました。
この豪⾬災害により、お亡くなりになられた方々に対し衷心より哀悼の意を表しますとともに、被災された方々が一⽇でも早く⽇常⽣活を取り戻されることをお祈りいたします。

本市におきましても、市⺠の皆様への防災情報の周知や市内16 カ所に避難所を開設し安全の確保を図るなど、刻々と変わる気象情報に応じた災害対策を講じたところでございます。
本市では、住宅への浸⽔被害のほか、⼟砂の流⼊による⼟木施設や農業施設への被害などが発⽣しておりますが、幸いにして⼈命にかかわる重⼤な被害は発⽣せず、安堵しているところであります。

なお、今回の⼤⾬に際しまして、市で開設した避難所の他にも、自治会の皆様などが自主的に避難所を開設し運営されたほか、株式会社九州フジパン様から、避難された方々へパンの提供などの御⽀援を頂いております。
⾼い防災意識に基づくこれらの共助の活動に対し、この場をお借りしまして感謝を申し上げます。

これから台風の襲来が予想されるシーズンを迎えますので、今後も気象情報には細心の注意を払いながら、さらに気を引き締めて防災対策に当たってまいります。

また、去る7⽉3⽇に静岡県熱海市で発⽣しました⼤規模な⼟⽯流災害を受け、同⽉13 ⽇から⼟砂災害警戒区域内などの開発地を対象とした緊急点検が⻑崎県により実施されました。
本市におきましては、⼤規模盛⼟造成地3カ所と林地開発地4カ所について点検が⾏われ、異常なしとの結果が公表されたところでございます。
現在は、国⼟交通省と環境省が中心となり、盛⼟による災害防⽌のための総点検が全国で実施されておりますので、国や県と連携を図りながら適切に対応してまいります。

新型コロナウイルス感染症につきましては、感染⼒が強い変異株の蔓延により、全国的に第5波の感染拡⼤局面が続いておりまして、本県におきましても、8⽉に⼊り、1⽇当たりの新規感染者数が初めて100 ⼈を超えるなど、これまでにない規模と速度で感染が拡⼤しております。
このような中、8⽉19 ⽇には県全体の感染段階がステージ5に引き上げられ、本県独自の緊急事態宣⾔が発令されております。
また、病床使⽤率が⾼くなっている⻑崎、佐世保両市については、8⽉27 ⽇から9⽉12 ⽇までの間、まん延防⽌等重点措置が適⽤されることとなりました。
現在、本市の公共施設につきましても、一部の施設を除き、原則休館とさせていただくなど、市⺠の皆様には⼤変御不便をおかけしておりますが、感染の拡⼤防⽌のため、市⺠お一⼈お一⼈が、これまで同様、3密を避け、マスクの着⽤、小まめな手洗い、うがいなど、基本的な感染予防に取り組んでいただくとともに、不要不急の県外との往来の自粛、外出の自粛、御家族以外との会⾷の自粛について、改めて徹底をお願いしたいと思います。

ワクチン接種に係る本市の状況は、関係機関の皆様の御協⼒のもと、希望された65 歳以上の⾼齢者の方々への接種がおおむね終了しましたことから、これから若い⼈への接種に移⾏しており、既に対象となる全ての市⺠の皆様へ接種券を配送いたしました。
また、本市独自に、接種を希望される妊婦と、その配偶者等に対する優先接種を実施するほか、⼟曜⽇、⽇曜⽇の集団接種に加え、今⽉から平⽇の接種時間を午後1時から午後7時30 分までとするなど、お勤めの方々にも配慮した接種機会の拡充を図ったところでございます。
ワクチン接種は、感染予防のほか、重症化を防ぐ効果がございますので、接種券をお持ちの方は積極的なワクチン接種をお願いいたします。
今後もワクチンの供給状況に応じて、接種を希望される全ての市⺠の皆様が、一⽇でも早く、安心して、かつ円滑に接種をお受けいただけるよう体制を整備してまいります。
なお、現在、全額国庫補助となるワクチン接種事業に係る予算が今⽉分の事業期間までの措置となっていることから、来⽉以降に実施する事業経費として所要の予算案を今期定例会に提出しております。

東京2020 オリンピック・パラリンピック競技⼤会が7⽉23 ⽇のオリンピック開会式から今⽉5⽇のパラリンピック閉会式まで、各種目で熱戦が繰り広げられております。原則無観客で実施するなど、コロナ禍の中で数々の困難に直面しながら開催されている今⼤会でありますが、我が国の選手団が過去最多となるメダルを獲得するなど、国⺠全体に感動と勇気を与える⼤会となっているのではないでしょうか。
特に、オリンピック体操競技の種目別鉄棒に出場しました本市出身の内村航平選手の演技は、多くの市⺠の皆様がステイホーム・ビューイングで精一杯応援されたことと思います。
4⼤会連続のメダル獲得はかないませんでしたが、これまで内村選手が成し遂げられてきた数々の偉業は、諫早市⺠の誇りであります。
これからも内村選手の御活躍を引き続き市⺠の皆様とともに応援してまいりたいと考えております。

去る6⽉18 ⽇、国におきまして、経済財政運営と改革の基本方針2021、いわゆる骨太の方針が閣議決定されました。
この基本方針におきましては、コロナ禍において進展したデジタル技術を活⽤した柔軟な働き方やビジネスモデルの変化、環境問題への意識の⾼まり、東京一極集中が変化する兆しなど、我が国を取り巻く環境の変化を捉え、ポストコロナに向けた持続的な成⻑基盤をつくることとされております。
また、令和4年度の当初予算におきましては、感染症対策に最優先で取り組むとともに、グリーン化、デジタル化、地方活性化、子ども・子育てへの重点的な資源配分を⾏うなど、コロナ禍で顕在化した課題等を克服するための予算編成とする方針が示されました。
本市におきましても、国の動向を⾒極めながら、適切に市政運営を⾏ってまいります。

来年秋に開業予定である⻄九州新幹線につきましては、建設主体である鉄道・運輸機構により、工事が着実に進捗しているところでございます。
本市におきましても、本年7⽉に市内の産・学・官などの関係機関が連携した、諫早市新幹線開業記念事業実⾏委員会が設⽴され、⻄九州新幹線の開業効果を本市の地域振興に最⼤限活⽤するため、官⺠一体となったオール諫早での取組を実施することとしております。
来る11 ⽉6⽇から7⽇にかけましては、実⾏委員会主催による開業1年前イベントが開催される予定であり、11 ⽉7⽇には、本イベントに合わせ、県・市共催で、開業前の新幹線の軌道に特別に⼊ることができる⻄九州新幹線レールウォークを実施することとしております。
今⽉中旬から参加者の募集を開始いたしますので、またとない貴重なこの機会に、ぜひ、市⺠の皆様に御参加いただきたいと思います。

それでは、市政の主要な事項につきまして御説明申し上げます。

【緊急経済対策】
新型コロナウイルス感染症につきましては、引き続き感染拡⼤防⽌への取組を⾏うとともに、社会経済活動の回復にも併せて取り組んでいく必要があると考えております。
現在、感染防⽌対策のため、県知事からの営業時間短縮要請に御協⼒いただいております飲⾷店等に対しまして、各店舗の売上⾼に応じた協⼒⾦を⽀給することとしているほか、本市独自の経済対策としまして、市⺠の消費を喚起し地域経済の活性化を図るとともに、事業者の皆様への⽀援のため、20%のプレミアムを付加した「いさはや地域振興商品券」を発⾏することとして、所要の予算案を今期定例会に提出しております。

【子育て環境の充実】
子育て環境の充実につきましては、昨年3⽉に策定しました第2期諫早市子ども・子育て⽀援事業計画に基づき、幼児期の教育・保育、地域の子ども・子育て⽀援を総合的に推進しております。
本市の公⽴保育所は、アレルギーを有する子どもや医療的な配慮を必要とする子どもなど⺠間保育所では保育の提供が困難なケースへの対応に重点を置いて運営を⾏っているところでございますが、このうち太陽保育所につきましては、建築後47 年が経過し、園舎の⽼朽化が著しく、保育の量的拡充と質の改善を図るための建て替えが必要であることから、当該事業の設計に要する予算案を今期定例会に提出しております。

また、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない⽀援の一つとしまして、安心して出産できる環境づくりのために実施している妊婦健康診査事業につきまして、妊娠中のリスクが比較的⾼いとされる多胎妊婦に対しまして、10 ⽉1⽇以降に受診される妊婦健診費⽤に対する助成を現⾏の14 回分から19 回分に増やし、健康管理の充実と経済的負担の軽減を図ることとしております。

【文化の振興】
去る7⽉14 ⽇、第40 回国⺠文化祭及び第25 回全国障害者芸術・文化祭が、令和7年秋に本県で開催されることが内定いたしました。
本市での開催内容は、まだ決定しておりませんが、文化芸術の継承、発展及び創造などを目的に開催されるこの文化の祭典は、本市の特色ある伝統文化や資源を全国に発信する絶好の機会であり、交流⼈⼝拡⼤への波及効果も⼤いに期待できるものと考えております。

【郷⼟の未来を担う若い⼒の活躍】
7⽉24 ⽇から8⽉24 ⽇にかけて北信越地方で開催されました令和3年度全国⾼等学校総合体育⼤会におきまして、ウエイトリフティング競技の男子61 キロ級で諫早農業⾼校の酒井順一郎選手が⾒事優勝を果たし、また、⼥子64 キロ級では、同じく、諫早農業⾼校の豆田華菜選手が3位、そしてフェンシング競技の男子サーブル個⼈では、諫早商業⾼校の浜⼝歩選手が3位に⼊るなど輝かしい成績を収められました。
また、先⽉27 ⽇から栃木県で開催されました全国⾼等学校ゴルフ選手権⼤会個⼈の部におきまして、⻑崎⽇⼤⾼校の櫻井心那さんが⻑崎県勢として初の優勝を飾られたほか、滋賀県で開催されましたソフトボールの第35 回全国小学⽣男子⼤会では、⻑崎県代表として出場しました北諫早ハリケーンスポーツ少年団が、各都道府県予選を勝ち抜いた全国の強豪チームを相手に勝利を重ね、⾒事、全国優勝という快挙を達成いたしました。
スポーツの分野以外にも、諫早⾼校の藤本愛花さんが第68 回NHK杯全国⾼校放送コンテストにおきまして3位に相当する優秀賞を獲得するなど、本市の未来を担う若い⼒が全国の⼤舞台で堂々とした活躍を⾒せてくれております。
コロナ禍の中にあって、普段どおりの練習ができないなど困難もあったことと思いますが、それを乗り越え、すばらしい成績を収められたことに対しまして、選手や関係者の皆様に心から敬意を表しますとともにお祝いを申し上げます。

【南諫早産業団地整備事業】
南諫早産業団地整備事業は、本市への新たな企業誘致への受け皿として、諫早市⼟地開発公社が事業主体となり、分譲面積約20 ヘクタールの⽤地造成に取り組んでいるところであります。
既に工事が完了した1工区に続き、残る2工区の約9ヘクタールにつきましても、令和5年度中の完成を目指し、去る8⽉30 ⽇に造成工事に係る安全祈願祭が執り⾏われました。
今後も引き続き関係機関と連携を図りながら企業誘致活動を推進し、新たな雇⽤創出による定住⼈⼝の増加と地域経済の活性化につなげてまいります。

【市⺠サービスの利便性向上】
市税や国⺠健康保険料等の納⼊につきましては、これまで⼝座振替のほか、⾦融機関窓⼝やコンビニエンスストアで納⼊していただいておりましたが、一部の収納⾦を除き、今⽉1⽇からモバイル決済でもお⽀払いができるようになりました。
これにより、窓⼝に出向くことなく、24 時間いつでも市税等の納付が可能となり、市⺠の皆様の利便性向上に寄与するものと考えております。

以下、主な提出議案につきまして、概略を御説明申し上げます。
議案第57 号「諫早市過疎地域持続的発展計画について」は、本年4⽉の過疎地域の持続的発展の⽀援に関する特別措置法の施⾏に伴い、過疎地域とみなされることとなった小⻑井地域におきまして、持続可能な地域社会の形成と地域資源等を活⽤した地域活⼒のさらなる向上を図るための計画を策定しようとするものでございます。

議案第58 号「令和3年度諫早市一般会計補正予算(第7号)」は、8億2,324万5,000 円の追加と債務負担⾏為1億1,004 万円を計上するもので、補正後の総額は657 億5,080 万4,000 円となり、前年度同期と比較して23.2%の減となります。

なお、追加議案として⼈事案件と令和2年度各会計決算の認定に関する議案などを予定しております。

以上、総括的に申し述べましたが、詳細につきましては担当部局⻑から説明をいたします。
よろしく御審議を賜りますようお願い申し上げまして、私からの総括説明を終わります。

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